このところ、母の具合が悪く
ただ遠くから祈るだけの日々。
気もそぞろ、1日フライングだけど
献立は初午のいなり寿司にした。
市販の稲荷揚げを開いて、少し中におる。
酢飯を詰めて、卵焼きと桜でんぶで飾る。
これは母に教わったレシピで、
運動会には決まっていなりずしをこさえてくれた。
また、回復するだろうか。
毎日、経過報告があるだなんて、
今までになかったことで、どんどんと
母が弱っていく報告ばかりで、電話が鳴るたび
心臓が飛び出そうだ。
明日は普通に家事をしたり、おさんどんできるだろうか。
肉親や家族が元気だから、自分の日常は穏やかなのであって、
ひとたび周囲の誰かに何かあれば、にわかに非日常となる。
何かに没頭していたほうが(疲れるくらいが)ちょうど良かった。
夫が獺祭を一緒に飲もう、と言ってくれて
夜は更けていく。
母は強い人ですから。。。根拠なく電話口で応答したが
内心、諦めている。
母の作るいなり寿司は本当に美味しかった。
決まって母は「おそまつさま」と微笑んでいた。